中小企業でもIT活用は待った無し
人口減少、働き手が減少しているという状況においては、少しでも作業を減らして、少ない人数で対応できる環境を整えることは、中小企業においても、大きな経営課題になると考えています。
これは、コスト削減的な意味ではなく、本当に人材不足の局面に入っており、実際に正社員に限らずアルバイト・パートといった一時雇用においても、既に採用が難しい状況になっており、
近所の居酒屋さんも既に時給1500円でも人が集まらないと諦めの言葉も聞きました
そうすると、否応なく事業を行う上で、少ない人数でも回るような業務運営の実現は待った無しという状況になります
そんな時に、ロボット活用などもありますが、
普段の定型業務や逆に複雑な業務をITを活用して自動化したり最適化したりと、IT活用の成否が中小企業においても業績に大きく影響を与えだすのではないかと考えます。
そんなことは無いだろうと思われるかもしれませんが、
20年程前はまだ大企業も先進的な企業以外はIT導入がまだ道半ばという状況でしたが、DXなど言われるように、IT活用ができないなんてありえない、という状況になっています
この流れは、クラウドの発展やSaaSビジネスの一般化、さらに情報入力・出力で有用なスマホといった情報端末を誰もが持つ状況になっていることからもイメージが付くと思いますが、
中小企業でのIT活用はもはや「やるか?・やらないか?」の世界であり、高くてやれないとか、分からないからやらないという状況ではなく、安くできますし、分からないとマズイという状況です
改めてですが、今や誰もが比較的安価に非常に高性能な機能を利益できる状況であり、
IT活用の世界は口を開けて待っている状況です
ITは至るところにあるからこそ、目的意識は重要
では、どこからIT活用を考えるか?ですが、
正直、業務の至るところにIT活用の可能性があります
しかし、さすがに至るところにIT活用しても無駄なコストがかかるというものです
ITが有益なのは主に以下です
- 定型的業務・ルーチンワーク(要は同じ作業の繰り返し)の自動化
もし少し複雑な業務であっても、都度人の判断が入らない業務ならば自動化は可能です
- 情報の見える化・共有化
社内には多くの情報が蓄積されますが、その情報をグラフなどに分かりやすく見える化し、必要な方に共有化することが可能です
一旦、複雑に考えることはせずに、エクセルの自動化から始めることでも十分効果はあります
情報の見える化・共有化は、
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売上や各種費用といった業績情報
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もう少し詳細化した、例えば製品別の採算情報や、工程別の工数情報など原価情報
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売れ行きTop10、売れ残りTop10といった情報
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ToDoリストの共有化
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スケジュールの共有化
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名刺情報の共有化
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特定の人にしかわからない業務判断の見える化
本当になんでもありますね
要は、なんでもやろうと思えばできます
なので、SIer(ITを構築してくれる会社)に聞くと、「あれも・これも」になります
ですので、IT活用の対象範囲・優先順位付けは重要になります
IT活用の対象業務の選定の考え方
いつも申し上げるのは、IT活用は経営成果をもたらすものであるべきという点です
あまり経営成果につながらないところにIT活用しても、時間とお金の割に効果がでませんので、当たり前ですが「ITってやっぱ成果でないんだな」というIT活用が後退してしまう懸念すらあります
IT活用は待った無しです。
ですが、IT活用すべき対象はしっかりと吟味してください
IT活用の対象選定の考えの一例ですが以下を考えることが多いです
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経営課題の解決に寄与するか?(採用難、属人性の排除、働き方改革、業績改善などなど状況に応じて)
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IT活用による業績貢献はあるか?(売上伸長、コスト削減、工数低減・負担低減など)
これを考えると、おのずと、
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業務ボリュームと頻度が多く、多くの人・工数がかかっている業務への活用
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その割に売上や顧客創造に寄与していない間接業務や付加価値が低いと言わざる得ない業務への活用 (報告・伝達業務、2重作業業務、アナログ業務など)
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重要な業務であるものの、特定の人にしかわからない業務への活用
この辺りが中心となるのではないかと思います
主なITツールの例
本当に多くの業務で活用できるツールがありますので、ネット検索すれば大概ありますね
主だったものはこちらです
- 会計システム・経費管理システム
元来企業向けのITは会計システムから始まったのではないかなと思うほど昔からあるシステム
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仕訳情報を登録すると、財務会計情報が出てくるため、試算表や決算書などが作成できる
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関連システムとして経費管理システムなど多くのシステムがあり、各自の経費精算を容易にしたり、交通費の妥当性をチェックしたりする機能もあり
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固定資産管理システムなどもあり、固定資産管理などもできる
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基本的にITは決められたルールがあれば自動化できるわけですから、会計ルールなどがある領域との相性がいいということですね
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生産管理システム
生産指示や発注指示などを納期から逆算して自動で処理することができる
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BOM情報(工程情報や必要な部品情報など)の整理することが大変ですが、取り扱い品目が多い場合には生産管理が複雑になりますので、あると便利
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営業管理システム
営業の方が主に使うシステムで、営業先の情報や営業経緯、アプローチなどを情報として保持し、上長とのコミュニケーションができたりとチーム営業をサポートしてくれる
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有名どころはSFDC(セールスフォース)で、中小企業向けにも展開されている
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顧客管理システム
顧客情報を管理するシステムで、EC関係であれば顧客別の購買履歴やポイント情報を管理したり
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営業管理システムと連動するシステムであればCRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)の文脈で理解され、営業、アフターフォロー、クレーム対応などあらゆる顧客接点の情報を顧客情報を軸に管理するシステム
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要は、顧客台帳を見える化・共有化してくれるシステム
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人事管理システム・労務管理システム
人材のスキル、評価、給与、勤務時間などの情報を管理するシステム
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ツールによりその範囲は多様だが、人事管理と言えば、スキルや配置の機能が多く、労務管理と言えば勤務時間や給与・社保などの制度対応の機能を有するイメージ
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BIツール(BI…ビジネスインテリジェンス)
情報の見える化や共有化をグラフなどのグラフィックで分かりやすく表現してくれるシステム
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個人的には近年BIツールの進化は目覚ましく、昔は固定的なデータセットを事前に用意してそのフォーマットで表現されるものが、最近は自由にデータの切り口を変えることができ、自動で綺麗に連動して示してくれるので、分かりやすいなと
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RPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)
パソコン内で行われる業務を自動化できるツール
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エクセルマクロなら基本的にはエクセル内での自動処理はできますが、ウェブブラウザをみて、エクセルに入力して、○○ファイルを開いて、そこの情報と比較して、とか多くの画面遷移・システム間遷移を可能として(できないこともあると思いますが)、自動化してくれるツール
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結構便利で、あっという間に処理できるので重宝します
ITは所詮はツールであるという当たり前の現実
ITはあくまで道具であり、業務運営を支えるインフラと言えます
ですので、ITを導入すれば、買ってくれば、勝手によくなるということはあり得ません
雑な絵で恐縮ですがITツール自体が解決するのではなく、具体的な解決策があって、その解決策を実現する手段がITツールという関係です
あくまで、解決策という具体的な因果関係が解決に導きますので、
ITツールを買えば、入れれば、良くなるはずという考えは失敗の元です
多くの企業が、IT活用で失敗しているケースはここにあるのではないかと思うほどに、勘違いをしているなと思います
これは非常に重要なことで、ITツールの性能の話ではなく、IT活用の考え方の話ということで、
ITツールは性能や機能が多ければ高額になるのが一般的だと思いますが、
そもそも、導入の失敗は性能や機能面以前に、活用の考え方の認識違いから起きており、単なるミスマッチで失敗していたり、
導入して終わりだと勘違いし、以後、そのITツール活用の定着化が進まないというケースで起きています
ITツールはインフラであり手段ですので、そういう道具を使いこなす側が間違っていると、上手くいかないのは当たりまえです。。