週次会議とToDo管理の徹底は業績に差が出る

業績が良い企業は組織に緊張感がある

仕事がら業績が芳しくない企業に関わることが多いですが、他方で成長企業の更なる成長支援というテーマもあり、業績が良い企業との関わりもあるわけですが、

業績が良い企業の共通点の1つに「組織的な緊張感」があります

心理的安全性とは別で、何か上手くいかないなら怒られるといったパワハラ、モラハラ的なものは論外で、そういう意味ではない緊張感があります

どういうことかというと、1年を52周として、週次単位で確実に物事を進めていくという緊張感です

緊張感の原理は、週次での会議とToDo管理にある

その緊張感をどう起こしているのか?というと、実は単純で、

週次での会議で、経営会議と呼んだり、進捗会議と呼んだり、呼称は様々ですが、要は週次で幹部陣が集まり、進捗の共有と課題の共有、対応策、宿題事項の整理などを行う会議で緊張感を醸成します

仕事なんだから週次ぐらいで物事が進捗していないとおかしい!というのはあるのですが、現実的に様々な業務がある中で、やれない理由をつくることなど簡単で、

人間、追い込まれないとやらないことが多いです(偉そうに言っている私もそうです…)

だからこそ、緊張感をもった会議とそこででたToDo(宿題事項)をしっかりとフォローしていく仕組みが重要です

こんな会議になっていませんか?

それはやっている!と言われそうですが、確かに多くの企業で、週次での会議があることは知っています

ただ、実際に参加してみると、以下のような状況になっているケースが多いですが、如何でしょうか?

  • 各部門の業績や状況の報告共有のみに終始
  • 共有されるのはいいが、他部門のことはほぼ聞いていない
  • 報告資料を作成することに忙しくなっている
  • その割に、重要なことは報告されない(重要=業績へのリスクやチャンスの可能性など)
  • 質問するのは社長のみ。または社長が参加しないというパターンも
  • 報告して終わりで、組織としての動きが明確にならないで終わる
  • 結果、ToDo管理もされず、会議冒頭に「先週は○○な話がありましたね、、」なんて緩い話で終わる
  • 何よりも、この会議の時間を誰も重要だと考えていない(ただ定例化している)

この場合、誰も得していないので、完全に無駄な会議ですので、止めた方がコストもかからず最良です

正しい会議とToDo管理の効果(そういう会議であるべき)

単なる報告会ではなく、現場で起きているビジネスのリアリティに根差した活発な議論の場とすべきです

数字報告などは、事前に資料に目を通しておけば十分であり、ポイントは、なぜそうなったのか?これからどうなるのか?で

その要因は、三現主義でもありますが、現場で起きているリアルな事象がヒントになります

現場でおきている事象からの解釈こそが重要で、先ずは起きている事象を把握するからこそ、「もしかして」という仮説が生まれます

要は、会議から現場で起きていることを受け止め、経営として解釈して、組織行動に活かすことがでるのが良い会議と考えます

また、ToDo管理の中で、しっかりと物事を前に進めるというほどよい緊張感は、互いに目指す方向や取り組みの意図を深く、繰り返し理解することができます。(何度も確認があるわけですから、なぜそれに取り組むのか?の理解が深まる)

厳しい環境かもしれませんが、だからこそ仲間意識が強く芽生え、達成したときの達成感・高揚感は何とも言えな一体感をもたらします

会議を通じで共通認識が醸成されるため、理解や行動のスピードが格段に向上します

ToDo管理(宿題管理)は濃淡をつけて

会議体には会議責任者をつくるべきです。責任者がToDoについてその重要度を設定すべきです
(経営会議ならば、責任者は社長ですね。営業会議なら責任者は営業部長ですかね)

多くのToDo(宿題)があると、やりきれなくなったり、簡単で早く終わるものから取り組みだし、数をこなしたように見えるだけで満足感につながってしまいます。

が、経営としてはそれは意味全く無いわけですから、やはり、以下の3つぐらいでToDoに重要度を設定すれば良いのではないかと考えます。

絶対死守ToDo 
何がなんでもやり切る案件。失敗は許されないという気概で組織全体でバックアップするToDo。進捗は週次ではなくタイムリーに共有すべきToDo

社長特命ToDo
社長のみがその優先順位を変えられる。変更には社長承認が必要なToDO

部門必達ToDo

部門内で管理しやり切ればよいToDo

それ以外のToDOは個人レベルでの作業忘れ防止としての備忘ToDoですので、個人レベルでの管理で十分であり、

それ以上の作業管理はマイクロマネジメントとなりますので、やる意味もなければ、やればやるほど、管理される側の気持ちがそがれていきます

ToDo=やるべきことですので、やらなくてもいい、どっちでもいいものは、やらないでいいと思います
(中途半端なものに手を出すぐらいなら、明確にすべきことに注力すべきです)

そもそも、ToDoなどは切り出して、管理しようと思えば、際限なく出てきますので、大事なものだけを管理すればいいわけです

しかし、この大事な事も管理していない、という状況が非常にマズイわけです

ToDo管理表の管理項目はシンプルでいい

では、ToDo管理を行うにあたってですが、原則は以下です

  • 明文化する(しっかり言葉に落とし込む)
  • 進捗・変更の履歴が分かるようにする(あとからでも追えるようにする)
  • ToDoの担当者(責任者)は個人名にする(組織名はNG。具体的に行うのは個人であり、組織名にすると曖昧になる)
  • 週次で必ず追う(追わなくなると、適当になる)

これが、52週というサイクルで回ると、緊張感もあり、週次という生活の活動サイクルとも連動して、リズムが生まれてきます。これは良い経営にはリズムがある。という状況につながると理解しています

ToDo管理表は一般にエクセルで管理されることが多い(リスト形式なので)ので、その際の項目を参考までに載せておきます

ToDoの管理番号
ToDoレベル(絶対死守、社長特命、部門必達など)
タイトル
内容(具体的にしっかりと言葉に落とす)
背景(取り組みの背景を記載)
取り組み状況(日付を記載して進捗経緯が分かるように)
起票日
対応期限
担当者
備考