資金繰り把握してますか?

資金繰りの把握をせずに怖くないですか?

資金繰りとは、要は財布の中にいくらお金があり、入金と支出はどれくらいなのかの見込みを整理把握しておくということです。

今100円手元にあっても、入金が30円で、支出が200ならば、その時点でお金が足りなくなります。

そうならないように、お金の入出金をしっかりと把握できるようにしましょう。というのが資金繰り管理です。

お金が足りなくなれば、会社は倒産します。

例え赤字であっても、お金さえあれば倒産はしないです。

全てはお金(=資金)があるかどうか次第です。

故に、そんな重要なものを把握していない状況というのは、「怖く」ないですか??

資金繰りがややこしいのは、現金商売ではないから

企業の資金繰りの把握が難しくなる要因は、大きく3つ

  1. お金の出入りにはタイムラグが発生するため(タイミングの問題)
  2. 日常のビジネスの中で発生する費用以外の費用が漏れるため(抜け漏れの問題)
  3. 金額が確定しない(見通せない)ことがあるため(精度の問題)

入金・出金にタイムラグが発生する

売上が上がっても売掛金や受取手形となり、すぐに入金されないことが多いと思います(現金商売ならすぐに入金ですが)

特に、お客様によっては、売上の30%は売掛金で、70%は受取手形で、というケースがあったり、

売掛金も翌月末入金であったり、手形は120日サイトであったりと、


お客様によって、またその入金手段により、入金タイミングを確認して資金繰り把握が必要になります。

また、支払も同様に、買掛金としたり、支払手形としたりと、支出タイミングは変わります。

このタイムラグをしっかりと考慮して資金繰り把握をしないと、

特にビジネスの中心にある売掛金、受取手形、買掛金、支払手形ですから、大きく資金繰りを見誤る要因となります。

抜け漏れにご注意(税金関係や定期払い支出など)

日常のビジネスに関わる入金や出金については抜け漏れは少ないように思いますが、

税金関連や、毎月発生はしないが、数か月に一度の支払いとなる費用は、意外と漏れているケースが多いため、注意してください

税金関係

  • 消費税(会社により支払頻度が違います)
  • 固定資産税
  • 自動車税
  • 法人税等

毎月ではない定期支払関係

  • 設備メンテナンス費用(法定点検など)
  • ライセンス費用(ソフト関係の年間払いなど)
  • 保険金の年払い費用
  • 賞与
  • 元本返済(3ヵ月払い・一括返済) などなど

一年分を作成してしまえば、以後はある程度抜け漏れなくできると思います

どういう支出があるかわからない場合は、総勘定元帳の現預金勘定を見たり、銀行口座の支払い履歴を1年分追えば、概ね漏れなく追えるかと思います。

金額が確定しない場合がある(精度の問題)

金額が見込めないということがあるのか?なのですが、色々とあります。

以下主な例です

  • 一番は、3ヵ月先となると売上が見込めないため、入金額が分からない
  • そうなると当然に、支出額が分からない
  • 少しややこしいところで、有償支給材など、売上と仕入の相殺が発生するため、入金額が確定しない
  • 修繕費など突発費用の見積が確定しない   などなど

特に、売上の見込みが立ちにくいのが、過去から見込みを立てにくいビジネスになります。

例えば、建築や不動産、製造業でも受注生産型であったり、1点モノの商売は、いつ仕事が入るかわからないため、

また仕事が入ると金額が大きいため、過去実績からでも予測が立てにくいというのがあります

それでも、営業パイプラインや引き合い状況などから、想定を立てていき、動きあればすぐに更新をすることになります。

また、製造業あるあるの有償支給については、色々な問題を抱えている印象です。

資金繰り管理としても複雑化する要因ではありますが、過去実績などから相殺額を想定して、入金見込みを立てることになります。

タイミング、抜け漏れ、精度の問題は徐々に解消できる

資金繰りを継続して管理していけば、必ずこれら問題は解決していき、徐々に精度は上がります

単純に資金繰り管理をしていないことが問題であり、やれば必ずできます

要はお金の出入りですから、難しくはないのです。

また、資金繰り管理をする目的は、資金を回せているか?のリスクを未然に把握し、対応することにあります。

それ故、資金繰りが厳しい状況であれば、千円、1円に拘るべきであり、週単位、日単位での管理まで行いますが、

そうでなければ、手間とのバランスで万円単位、月単位でも十分になります。

いずれにしても、状況に応じてその手間のかけ方は変えても良いと思いますが、資金繰り管理そのものは行うべきです。