次期社長(社長の子供)だからこそ

経営のバトンタッチはわかっていても難しい

関わりを持たせていただいている企業の多くは、創業50ー70年ほど

私の父親の会社も70期を超えたところ

事業開始から70年も経つと、さすがに外部環境も変わってきてるし、社内の体制だって、人数、年齢的にも昔とは大きく変わってきている

そんな中で、創業時期や、その後の苦労やバブルの良い時を知っているメンバーとそうでないメンバーがいたりもあり、一人一人の認識レベルが違うなんてこともしょっちゅうです。

社長はすでにそんな中でも年齢は一番上で、一番歴史を知っていて、一番会社をここまでやってきた自負とプライドもある

そんな中で、次期社長にと考えている子供を見ると、

全てが中途半端で、甘く見える

まだまだ自分が!という思いは若さの秘訣なので、それはそれで大切ですが、

問題は、次期社長は社長としての覚悟も経験もいつまでも経験するチャンスがない

もちろん、そんなこと気にせずやってこそ、次期社長だろうが、という反論はあります。確かにそれもあるのですが、

意識を変えるより、環境を変えた方が、人は変わりやすいです。

経営者にとって、任せることは、本当に大切なことなのですが、

任せることが進みだすと、自走しだし、だんだと寂しくなります。

これを受け入れられるかどうか?

これは口で言うほど簡単ではなく、おそらく経験のある方にしかわからない話かと思いますし、

やはり中小企業の経営者は死ぬまで経営者です。

承継を考えはしますが、実行できている会社は本当に少ないと思います。

私の親の会社もそうです

亡くなってからが引き継ぎです。

ドタバタで大変ですし、借入などあれば個人保証だってやはり求められたりもします。

創業が古いほど社長との付き合いから取引がある大口のお客様もいると思いますが、その付き合いもどうなるかわかりません。

ですが、人間、「引く、やめる」は簡単には実行できないです。

これはしょうがないのです。

次期経営者としての準備

だからこそ、2代目、3代目の社長になる方や、社長のお子様は、親の社長としての心を理解しつつ、準備が必要だと思います。

この時注意なのが、

先代社長がワンマンプレーとか、営業がアグレッシブとか見ていると、

その反面教師的なところになりやすく、先代とは違う実力を示そうとかを考える傾向があり、

大概、管理系を強く取り組み出します。

具体的に言えば、数値管理とか、会計周りとか、IT関係とかですかね。

それはこれで大切です。管理系はこぼれ落ちる利益をこぼれ落ちないように、少しでも効率よく経営すると言う点で、重要でもあります。

しかし、これだけでは企業は大きくならないですし、今まで蓄積した信頼などを軸にして、新たな顧客創造をしなければ、

いくら利益率をよくしても、そもそもの母体の売上が落ちますのて、利益は減っていきます。

先代社長の凄さ、凄みをみて、別のところでも力を発揮しつつ、やはり、その凄さ、凄みをしっかりと受け継ぎ、もっとよくする。

そう言う図々しい姿勢が重要ではないかと思います。

そんなこと言うと、社長って大変ですよね。と言われますが、当たり前に大変ですよね。

一番働くべきは社長だと思います。

楽して、効率よく、は大切は視点です。

しかし、楽にならないからやらない、しんどいからやらないと言うのはあり得ないわけです。

やるべきことは効率性を考えつつも、しっかり血肉になるまでやり切る。

そう言う覚悟は、社長になる方には持って頂きたいなと思います。

そう姿勢と行動を伴う社長には、不思議と信頼できる仲間が集まりますよね。