


補助金は事業起点で活用を!

コラム 金利ある世界の中小企業経営

経営の方向性として成長を目指すのか?
成長といっても色々な意味があり、売上を伸ばす、利益を伸ばす、人員体制を増やす、顧客を増やすなど色々とありますが、要は成長≒拡大ともいえるのかもしれません
しかし、全ての中小企業がそれを目指すべきなのか?はよくよく考えるべき思っています。
企業は社会の公器であり、事業を営む以上、しっかりと利益を上げて、それを原資に投資をし、事業拡大を志向していくというのも一般論として理解します。
しかし、事業が拡大していくほど、コントロールできないことも増加していく中で、本来経営者が望んだものなのか?という着地に至ることもありえるわけど、
ネガティブに言えば、売上、拠点の拡大とともに、経営者の力量を超えて、業績悪化に落ちるというケースもあります
もちろん、企業成長の過程のなかで、人材の成長や新規採用、コネクションの拡大など、新たなフェーズに入っていくことも十分ありますので、全てが全てではないですが、
それを自ら望むのか、そうでないのかはよくよく考えるべきと思います
事業を成長させ拡大させていくこと以外に、
今の利益を一定確保、雇用を一定確保できれば十分という発想もあると思います
規模を追わず、質の維持という考え方です
これも一つの考え方であり、無理をしない経営というのも考え方としてはあります
実際に、私の父親が経営していた中小企業では、小さい規模で本当に数人の雇用を維持し、利益を確保し、協力会社との連携で小さなコミュニティーですが、人生の幸福への貢献はあったのではないかと考えています
では、現状の規模・利益を維持していこうと考えたときに、
実際にそれを継続的に実現するにはやはり並大抵のことではないというのが現実です
今は利益があっても、社会変化の中で、利益が出にくくなるのは当然にあります
数年事業をやっていれば、1度や2度は必ず危機的状況に直面することもあると思います
ですので、維持=小さく纏まる、となると企業経営としては非常にリスクが高くなると言えるのではないでしょうか?
結局、維持するにも挑戦は必要で、多くの挑戦の成功の規模感が、貪欲に成長を目指すのか、ある程度の成功を目指す挑戦なのか?ということだけで、
成長にしても維持にしても、挑戦の気概は絶対に必要で、
経営や事業を「管理する」という既存のものを上手く回していくという程度では論外であり、
経営や事業を「ドライブさせる」という引っ張っていくという気概は経営の中では共通的に有すべき姿勢なのではないかと思うわけです